破綻国家レバノン

昨日(8月5日)、レバノンの首都ベイルートの港で大爆発があった。

2,750トンにも及ぶ大量の硝酸アンモニウムが6~7年前から保管されていたようである(何に使うつもりだったのだろうか)。爆発での被害者は死者135名、負傷者4,000名、被害総額は約3000億~5000億円にのぼると報道されている。

港の支配権はどうやらヒズボラにあったようだ(それどころかレバノンではヒズボラが与党らしい)。国家経済も破綻しており、2020年3月にデフォルトしていた模様。

破壊活動を勢力拡大の拠り所としているテロリストにとっては、社会や国家を高度に構築し、安定的に運営し続けることは難しいように思う。過激な理念先行型の組織の最も脆弱な部分によって自壊して行くパターンだろう。巻き込まれた無辜の住民には心から同情する。

ところで、レバノンにはかのカルロス・ゴーン被告が逃げ帰っている。どうやら、彼の住居(一説では未だ日産子会社の所有物(根拠不明))も被害をうけたようである。彼はキリスト教のマロン派だが、レバノンでは現在イスラム・シーア派が急増しておりマジョリティとなっている。

逃亡を画策した当時、彼は余生を悠々自適左うちわでのほほんとで暮らしてける目論見があったはずだが、武漢肺炎のせいで、世界中で安全な場所というのはほぼなくなってしまった。

個人的に感じているのは、彼は東京でおとなしくブタ箱にぶち込まれていたほうが余程マシだったのではないだろうか、ということだ。